オオチョウザメとは?“ベルーガ”の名で知られる最大級のチョウザメ――キャビアの象徴になった古代魚

オオチョウザメは、英名 Beluga sturgeon(ベルーガ)、学名 Huso huso のチョウザメ科の大型魚です。サメっぽい見た目と「〜ザメ」という名前で誤解されがちですが、分類はサメではなく硬骨魚(条鰭類)のチョウザメ側。黒海・カスピ海・アゾフ海の“海と大河をつなぐ回遊ルート”を生きる、伝説級のサイズを持つ古代魚です。


基本情報(ざっくり)

  • 和名:オオチョウザメ
  • 英名:Beluga sturgeon(Beluga)
  • 学名Huso huso
  • 分類:チョウザメ目/チョウザメ科/オオチョウザメ属
  • 最大サイズ全長800cm最大体重3200kgの記録整理(FishBase)
  • 生息環境:淡水・汽水・海水を使う回遊性(anadromous)
  • 分布:カスピ海・黒海・アゾフ海(※アドリア海では地域絶滅と整理)
  • IUCN評価CR(深刻な危機)(2019評価)
  • CITES附属書II(国際取引は規制・監視対象)

見た目の特徴

最大の特徴は、チョウザメらしい装甲(骨板)の列と、下向きの口+4本のヒゲです。体型は太く、頭部も迫力があり、尾びれ上葉が長いので横から見ると“サメっぽいシルエット”になります。ただし、エラ孔の位置や骨格の系統はサメとは別物で、あくまでチョウザメの設計図です。


生息域・環境:海と川をつなぐ“回遊の古代魚”

オオチョウザメは、海(沿岸〜外洋寄り)で成長し、産卵期に大河へ入る回遊性として整理されます。大河の改変(ダムなど)に弱いタイプで、「回遊できない=産卵場に届かない」がそのまま存続危機につながります。


食性・行動(ざっくり)

生態は地域や成長段階で幅がありますが、巨大魚らしく魚類などを中心に食べる捕食者として語られます。何より「長寿・成熟が遅い」大型回遊魚というライフスタイルが、乱獲や環境悪化に対して回復しにくい土台になっています。


人との関わり:キャビアが生んだ光と影

オオチョウザメは**キャビア(卵)**の象徴的存在で、歴史的に高い商業価値が漁獲圧を強めてきました。FishBaseでも、利用がキャビア価値に強く依存してきたこと、肉も食用になることが説明されています。
また、CITESのキャビア表示ルールでは種コードの文脈で Huso huso(ベルーガ/ジャイアントスタージョン)に触れられています。


保全状況:いまは“深刻な危機”のど真ん中

IUCNでは**CR(深刻な危機)**として評価され、個体群は減少傾向と整理されています。国際取引はCITES附属書IIで規制・監視対象です。
WWFも、チョウザメ類全体で危機が深刻化している流れを紹介しています。


水族館・観察の見どころ

見どころはシンプルに3点です。
1つ目は、体側の**“鎧の列”(骨板)
2つ目は、底を探る
口ヒゲ+下向きの口**。
3つ目は、同じチョウザメ類(コチョウザメ等)と比べたときのスケール感
「古代魚っぽい」のではなく、古代魚がそのまま巨大化したような迫力が出ます。


ちょい豆知識:ベステルの“親”でもある

養殖で知られる交雑種ベステルは、雌のオオチョウザメ(Huso huso)×雄のコチョウザメ(Acipenser ruthenus)として紹介されています。


図鑑リンク

  • 🔍 他のサメを見る(図鑑:サメ一覧)
  • 🔍 チョウザメの仲間を見る(図鑑:チョウザメ科)
  • 🔍 ベステル(図鑑:ベステル)

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