クロトガリザメは、熱帯〜亜熱帯の外洋に広く分布する外洋性(外海性)のメジロザメ科です。英名 Silky shark の通り、**皮膚がなめらかに見える(絹のよう)**のが大きな特徴で、見た目は「細身でスマートな外洋サメ」枠に入ります。
基本情報(ざっくり)
- 和名:クロトガリザメ
- 英名:Silky shark
- 学名:Carcharhinus falciformis
- 分類:メジロザメ目/メジロザメ科/メジロザメ属
- 大きさ:最大で全長3m超(資料差あり)。成熟はオス約187–217cm、メス約213–230cmという整理もあります。
- IUCN評価:Vulnerable(危急)(2017年評価)。
- CITES:附属書II(国際取引は監視対象)。
見た目の特徴
クロトガリザメは、メジロザメ科らしい流線型ですが、似た外洋サメ(カマストガリザメ類など)と比べると背ビレが小さめで、先端が丸みを帯びる点が識別ポイントとして紹介されています。
また、英名の由来にもなっている通り、体表が“ぬめっと滑らか”に見える質感が印象的です。
生息域・環境
世界の熱帯海域で広く、沿岸寄り〜外洋まで幅広く見られます。水温は温かい海を好み、大陸棚・島棚から外洋まで出るタイプとして説明されています。
食性・行動(何をどう食べる?)
クロトガリザメは、外洋で魚類などを追う捕食者として知られます。行動面では、**日周の鉛直移動(昼夜で上下に移動)**をしながら、活動の多くを上層(おおむね上100m)で過ごすという研究報告があります。
この“上層をよく使う外洋サメ”という性質が、マグロ類の漁業(まき網・延縄など)の操業層と重なりやすい、とも指摘されています。
人との距離感(危険性は?)
外洋性で沿岸の浅瀬に常駐するタイプではないため、浜辺で頻繁に遭遇するサメではありません。ただし釣り・漁業・ダイビングなどで近距離になれば当然リスクはあり、FishBaseでは対人危険性を「外傷を与えうる」扱いで整理しています。
人との関わり(保全・資源)
IUCNで危急(Vulnerable)、CITES附属書IIという位置づけで、資源・保全の文脈でよく名前が出ます。漁業の操業層と行動が重なりやすいことが、捕獲圧の背景として語られがちです。
水族館・観察の見どころ
見どころは、外洋サメらしいスッと伸びるシルエットと、他のメジロザメに比べて“背ビレが控えめで丸い”感じの輪郭です。沖縄美ら海水族館の解説でも、外洋性であること、似た種との違いとして背ビレ形状が挙げられています。
ちょい豆知識:「沖縄名」もある
沖縄美ら海水族館の生き物図鑑では、クロトガリザメの沖縄名が**「ナカー」**として載っています。地域名が付くのは、ローカルに馴染みのある生き物の証拠でもあります。
図鑑リンク
- 🔍 他のサメを見る(図鑑:サメ一覧)
- 🔍 メジロザメ科の仲間(図鑑:メジロザメ科)
- 🔍 似ているサメ(図鑑:カマストガリザメ類/外洋性メジロザメ)



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