🦈海の王者と呼ばれる最強のハンター
出典:National Geographic Kids(YouTube サムネイル)
どんなサメ?
ホホジロザメは、世界の海で最も有名なサメです。映画『ジョーズ』のモデルとして一躍知られるようになり、その巨大な体と鋭い歯で「海の王者」と呼ばれています。体長は最大6メートル、体重は2トンを超える個体も確認されており、まるで小型バスのような迫力です。
背中は灰色、腹は白く、このツートンカラーにはちゃんと理由があります。海の上から見れば暗い背中が海の色に溶け込み、下から見上げれば白い腹が明るい水面と同化します。この「カウンターシェーディング」と呼ばれる体色の工夫で、獲物に見つかりにくくなっているのです。
ホホジロザメの主な獲物はアザラシやウミガメ、時には小型のサメやマグロ。時速40km以上で突進し、強力な一撃で噛みつく狩りのスタイルはまさに海のスプリンターです。
サメトリビア(豆知識)
ホホジロザメの歯は「一生で2万本以上」生え変わると言われています。サメの歯は使い捨てで、前列の歯が欠けてもすぐ後ろから新しい歯が押し出されてくる仕組み。この“歯のベルトコンベア”のおかげで、常に鋭い牙を保ち続けることができるのです。
また、ホホジロザメの鼻には「ロレンチーニ器官」と呼ばれる電気感知センサーがあります。これは獲物の筋肉や心臓が出す微弱な電流を感じ取る特殊な能力。目で見えなくても、まるで“第六感”のように周囲の生物を察知できるのです。
さらに驚くべきことに、ホホジロザメは「体温を上げることができるサメ」でもあります。普通の魚は外の水温に体温が左右されますが、ホホジロザメは筋肉の熱を体内で循環させ、温かい血液をキープ。これにより冷たい海でも俊敏に動けるのです。
似ているサメ・関連種
- イタチザメ(タイガーシャーク):食べるものを選ばない“何でも屋”。危険性ではライバル。
- アオザメ(マコシャーク):最速のサメ。スピードではホホジロザメを凌ぐ。
- ニシオンデンザメ:逆に極寒の深海でゆっくり生きる“対極の存在”。
関連動画(YouTube)
【解説】なぜ水族館にはホホジロザメがいないのか?
出典:THE PAGE(Yahoo!ニュース公式)
【貴重映像】ホホジロザメの新生児?解説つき
出典:BBC Earth Japan
World’s Biggest Great White(NatGeo Kids)
出典:National Geographic Kids
Rise of the Great White Shark | 4K
出典:Smithsonian Channel
ホホジロザメは恐ろしいイメージを持たれがちですが、実際には人間を意図的に襲うことはほとんどありません。その多くは「好奇心による誤認攻撃」だと考えられています。つまり彼らもまた、“海の中で生き抜くための戦略”として進化してきた生き物なのです。
彼らの強さと美しさを知れば、「怖い」から「すごい」へ――サメを見る目が、きっと少し変わるはずです。




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