1. 山梨県立富士湧水の里水族館とはどんな水族館か
山梨県立富士湧水の里水族館は、富士山の湧水を生かした淡水魚専門の水族館で、「森の中の水族館。」としても知られています。最大の個性は、水の透明度そのものが展示体験になっている点です。海水の巨大水槽で迫るタイプではなく、県内の河川・湖沼に関わる生きものや養殖魚などを軸に、「淡水の世界をどれだけ気持ちよく観察できるか」に振り切った施設だといえます。
2. この水族館の展示の特徴
館内の中心には、二重構造になった「二重回遊水槽」があり、大きめの魚と小さめの魚が同じ空間を泳いでいるように見える“見せ方の工夫”が特徴です。これは湧水の透明度が高いからこそ成立する演出で、淡水魚の体のラインやヒレの動きまで見えやすく、眺めているだけで観察が深まります。
そのほか、流れのある水槽や、水草水槽、岸辺の魚を意識した水槽などが並び、派手な演出よりも「環境ごとの暮らし方の違い」を拾える構成です。2階にはシアターホールや小型水槽のコーナー、企画展水槽などがあり、短時間でも回れますが、気に入った水槽に戻って二度見しやすい“落ち着いた館内テンポ”が魅力です。
3. サメ/チョウザメ展示の位置づけ
この館は淡水魚専門のため、海のサメ(板鰓類)の常設展示は基本的に想定しないほうが安全です。その代わり、サメ好きにとっての主役はチョウザメになります。公式の横見水槽案内では、外池のチョウザメやソウギョを館内から観察できると紹介されています。
サメ目線でのコツは、「チョウザメの姿を見て終わり」ではなく、口の向き、底をなめるような泳ぎ、体表の質感、骨板の印象など、“サメっぽさ”がどこから来るのかを観察で言語化してから図鑑へ戻ることです。展示状況は時期や個体の状態で変わることがあるため、種や個体数まで断定したい場合は「確認できる範囲で」「展示状況で変わる」前提で捉えるのがおすすめです。
4. 会えるサメ/チョウザメ
- チョウザメの仲間:横見水槽の公式案内に掲載。種名と当日の展示状況は館内掲示でご確認ください。
5. この館の“主役級”ポイント
主役級ポイントの筆頭は、湧水の透明度を活かした「水槽の見え方」そのものです。淡水魚は地味に見えると思われがちですが、この館は“水が澄んでいる”だけで観察の解像度が上がり、魚の姿勢や細部が印象に残ります。
もう一つは、二重回遊水槽の仕掛けです。大きい魚と小さい魚が同じ水槽を泳いでいるように見える体験は、淡水魚水族館の中でも個性が強く、見た目の面白さと学びが同時に立ち上がります。
6. 基本情報
森の中の水族館。公式サイトで営業日を、公式の施設案内で各水槽の位置をご確認ください。
山の淡水魚水族館を比べたい方は、蓼科アミューズメント水族館も参考になります。チョウザメの養殖と地域の関わりは、美深町のチョウザメ館で紹介しています。


