クロヘリメジロザメ(Carcharhinus brachyurus)は、光の当たり方で銅色に見える体をもつ大型のメジロザメ類です。英語ではCopper sharkやBronze whalerと呼ばれ、沿岸から沖合で魚の群れを追います。
基本データ
| 和名/英名 | クロヘリメジロザメ/Copper shark、Bronze whaler |
|---|---|
| 学名 | Carcharhinus brachyurus |
| 分類 | メジロザメ目・メジロザメ科 |
| 分布 | 大西洋・太平洋などの温帯を中心とする海域。日本からの記録もある |
| 大きさ | 全長3m級の大型種。FishBaseの最大記録は325cm TL |
| 特徴 | 灰色〜銅色の体、背びれ間の隆起がない |
| 食性 | 魚類、頭足類、ほかのサメやエイなど |
| 繁殖 | 胎盤を形成する胎生。仔は全長約60cm前後で生まれる記録 |
銅色の見た目だけで決めない
体色は灰色から銅色で、腹側は白くなります。ただし水深、光、撮影条件で印象は変わり、いつも金属のように光って見えるわけではありません。ひれの先や縁に暗色部があることもありますが、ツマグロのような大きく明瞭な黒い背びれ先端とは異なります。
ドタブカやヤジブカと似ていますが、クロヘリメジロザメには2枚の背びれの間をつなぐ隆起がありません。上あごの歯の細く曲がる形も識別点です。泳いでいる個体の写真では歯を確認できないことが多く、単独の不鮮明な画像から断定するのは難しい仲間です。
魚群を追う沿岸の捕食者
魚類に加え、イカやタコ、エイなども餌になります。南アフリカではイワシの大きな群れに伴って移動する姿が報告されています。これは地域で観察された生態で、日本の個体が同じ時期に同じ行動をするという意味ではありません。
生息環境には沿岸の湾と沖合の両方が含まれます。大型種だから深海だけにすむ、という見方は当てはまりません。移動のしかたや利用する海域は、成長や地域、季節によって変わります。
繁殖と成長をどう読む?
仔は母親の体内で胎盤から栄養を受けます。1回に産まれる数には幅があり、FishBaseでは7〜20尾の記録が紹介されています。卵殻を見つけて種類を識別できるネコザメの仲間とは、繁殖の仕組みが異なります。
成熟までに長い時間を要するサメです。最大体長と、繁殖可能になる体長や年齢はそれぞれ別の値なので、「3mで大人になる」と単純に結びつけないようにします。
人への注意と水族館での記録
人への咬傷事例が報告されており、近距離で触れたり、捕獲個体を安易に扱ったりするべきではありません。事故の古い累計を現在値として使わず、外見だけから個々の遭遇の危険度を決めつけることも避けます。
2026年10月4日に確認したアクアワールド大洗の公式フロア案内では、「サメの海1」にクロヘリメジロザメが紹介されています。訪問時の展示状況は当日の案内も確認してください。海遊館の研究誌「海遊」第19号にも過去の飼育実績がありますが、そちらは現在の展示一覧ではありません。
関連する図鑑・コラム
参考資料
- FishBase:Carcharhinus brachyurus — 分類・分布・全長・繁殖の種別記録
- Florida Museum:Bronze whaler shark — 形態・食性・近縁種との識別
- アクアワールド大洗:サメの海1 — 2026年10月4日確認の公式フロア案内
- 海遊館研究誌「海遊」第19号 — クロヘリメジロザメを含む過去の飼育種一覧
資料確認日:2026年10月4日。展示情報は記載した告知・資料の時点に基づきます。


