アオザメとヨシキリザメは、どちらも背中が青く見える外洋性のサメです。見分けるなら色だけでなく、胸びれの長さ、尾の形、胴の太さを組み合わせましょう。名前に青い色が出るから同じ仲間、というわけではありません。
学名と分類から整理する
| アオザメ | Isurus oxyrinchus/Shortfin mako/ネズミザメ目・ネズミザメ科 |
|---|---|
| ヨシキリザメ | Prionace glauca/Blue shark/メジロザメ目・メジロザメ科 |
| 胸びれ | アオザメは比較的短い。ヨシキリザメは細長く伸びる |
| 尾の形 | アオザメは三日月形が目立つ。ヨシキリザメは上側が長い非対称の尾 |
| 体つき | アオザメは引き締まった太い胴。ヨシキリザメは細身 |
英語のBlue sharkを直訳してアオザメとすると誤りになります。Blue sharkはヨシキリザメ、Shortfin makoがアオザメです。海外の映像や記事では英名と学名の両方を照合すると混乱を防げます。
全身写真なら胸びれと尾から
ヨシキリザメの胸びれは非常に長く、細い胴から翼のように伸びます。第1背びれは比較的後ろに位置します。アオザメは胸びれが短めで、尾の付け根の左右に明瞭な隆起があり、上下の葉が発達した三日月形の尾が目立ちます。
胸びれだけが写らない写真なら、尾と胴の輪郭も見ます。水中の色は光や深さで変わり、死亡後にも変化します。青が鮮やかという一つの条件だけで、必ずヨシキリザメとは判定できません。
顔と歯にも違いがある
アオザメでは細く鋭い歯が目立ち、大型個体では口を閉じても下あごの歯が見えることがあります。ヨシキリザメの上あごの歯は三角形で、先端が曲がり、縁にぎざぎざがあります。
ただし、水槽越しや遠くの写真では歯が見えないこともあります。無理に口へ近づかず、識別は観察できた複数の特徴の範囲で行います。全長には成長や雌雄による幅があり、大きさ一つで種を決めることもできません。
食性や繁殖も同じではない
どちらも魚や頭足類を食べますが、体のつくりと生活のしかたは同じではありません。アオザメの高速遊泳について語られる数字を、ヨシキリザメの速度として転用することはできません。
繁殖では、アオザメの胎仔は母親が作る卵を利用し、ヨシキリザメでは卵黄嚢に由来する胎盤が栄養の受け渡しに関わります。また、アオザメに似て胸びれの長いバケアオザメもいます。「長い胸びれ=すべてヨシキリザメ」とせず、口もとの色や体形も比べましょう。
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参考資料
- Florida Museum:Shortfin mako — 形態・食性・近縁種との識別
- Florida Museum:Blue shark — 形態・食性・近縁種との識別
- FishBase:Isurus oxyrinchus — 分類・分布・全長・繁殖の種別記録
- FishBase:Prionace glauca — 分類・分布・全長・繁殖の種別記録
- Florida Museum:Longfin mako — 形態・食性・近縁種との識別
資料確認日:2026年10月4日。展示情報は記載した告知・資料の時点に基づきます。


