サメは卵を産む?卵生・胎生・卵胎生を栄養の違いから整理

サメには卵を産む種類と、母体内で育った仔を産む種類があります。さらに、母体内で仔が何を栄養にするかもさまざまです。「卵胎生」という言葉だけで全部をまとめず、発育する場所と栄養源を分けると理解しやすくなります。

最初の分かれ道は、どこで育つか

卵生 卵を体外に産み、胚が卵殻の中で育つ。例:ネコザメ、トラザメ
胎生 母体内で育った仔を産む。栄養の受け取り方には複数の方式がある
卵胎生という呼び方 卵黄への依存が大きい無胎盤性の胎生などに用いられてきた用語

卵生のサメでは、卵殻の中の卵黄が成長を支えます。卵殻は袋形やらせん形などで、種を調べる手がかりになります。一方、体内で卵が作られることだけを理由に、すべてのサメを卵生とは呼びません。

胎盤がある場合と、ない場合

ヨシキリザメや一部のメジロザメ類では、卵黄嚢に由来する胎盤が母親との栄養の受け渡しに関わります。哺乳類の胎盤とまったく同じ起源という意味ではありませんが、体内で母親から栄養を受ける点が重要です。

胎盤がない場合も、胚が最初の卵黄だけを使うもの、母親が供給する卵や子宮の分泌物を利用するものなどがあります。そのため、資料を読むときは「胎生」と書かれているだけで胎盤があると決めつけないようにします。

卵を食べることと、兄弟を食べることは別

アオザメやハチワレなどでは、胎仔が母親の作る卵を利用する卵食が知られています。卵食は、生まれる前の栄養補給の方法です。それだけで胎仔同士の共食いを意味するわけではありません。

シロワニでは、先に育った胎仔がほかの胎仔を食べることも知られています。刺激的な話としてすべてのサメに広げず、どの種で、何を食べることが確認されたかを区別することが大切です。

水族館では卵と仔の両方に注目

ネコザメ科の卵殻は、巻きひげやひだの形に種ごとの差があります。卵の展示では、親の種類、産卵日、胚の位置、卵黄の残り方を、館の説明と合わせて見ると成長を追いやすくなります。

胎生の種類では、出産した仔が親と同じ基本的な体形をもつ点に注目できます。水族館で一度に生まれた数や妊娠期間は、その種・母個体・飼育条件の記録です。サメ全体に共通する出産数や妊娠期間として扱わないことが、繁殖の多様さを理解する近道です。

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参考資料

資料確認日:2026年10月4日。展示情報は記載した告知・資料の時点に基づきます。

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