サメは川にもいる?オオメジロザメが淡水で生きられる理由

ほとんどのサメは海で暮らしますが、オオメジロザメのように淡水へ入れる種類もいます。川に魚が入るためには、呼吸だけでなく、体内の水分や塩分を調節する仕組みが必要です。

汽水に入ることと淡水で暮らすこと

河口では海水と川の水が混ざり、塩分が場所や潮汐で変わります。この汽水域で見られることと、塩分のほとんどない淡水で長く生活できることは同じではありません。

サメの目撃情報を読むときは、海に近い河口か、川のどこまで上流か、種類が確認されたかを分けます。「川で見たから淡水専門のサメ」という結論にはなりません。また、オオメジロザメ自身も海と川の両方を利用する種です。

淡水では水が体内に入りやすい

サメは体内に尿素などを保ち、海水との浸透圧の調整に利用します。淡水に入ると体の外側の濃度が低くなるため、水が体内へ入りやすくなり、必要な塩分などが失われやすい状態になります。

そこで必要なのが、余分な水を外へ出し、必要な物質を体に残す仕組みです。海水をそのまま薄めただけで、すべてのサメが淡水へ移れるわけではありません。淡水への適応は、体の生理機能に関わる問題です。

腎臓が塩分と尿素を取り戻す

東京大学大気海洋研究所と沖縄美ら海水族館などの共同研究では、オオメジロザメを海水から淡水へ移したときの腎臓の働きが調べられました。2019年の発表では、塩類の取り込みに関わる輸送体の変化などが示されています。

淡水では塩分や尿素を再吸収して体に残し、薄い尿として余分な水を排出することが重要です。これは「尿素を完全に捨てて普通の淡水魚になる」という説明とは異なります。同じ実験系で調べたドチザメに、同様の変化が見られなかった点も比較の手がかりです。

日本では琉球列島の河川から記録

同研究の解説では、沖縄本島や西表島の河川でのオオメジロザメの記録が紹介されています。日本のどの川にも普通にいるという意味ではなく、海域や気候、河川と海のつながりが関係します。

オオメジロザメは人への咬傷が知られる種類です。川や河口だからサメはいないと決めつけず、現地の注意表示や遊泳情報に従います。目撃情報では写真だけで断定せず、地域の管理者や専門機関の確認を重視しましょう。チョウザメのように名前にザメが付くだけの魚とも区別が必要です。

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参考資料

資料確認日:2026年10月4日。展示情報は記載した告知・資料の時点に基づきます。

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