サメの歯は何度も生え替わる?口の奥で待つ次の歯の仕組み

サメは一生の間に何度も歯を生え替えます。口の内側で次の歯が作られ、使われる位置へ順に移るため、歯が抜けても後ろに控えた歯が役割を引き継ぎます。人の乳歯から永久歯への交代とは異なる仕組みです。

後ろの歯は予備の列

あごの標本を見ると、前に向いた歯の内側に、折り畳まれたような歯が何列も見えることがあります。これらはすべて同時に噛むための歯ではなく、成長して働く位置へ向かう段階の違う歯を含みます。

コンベヤーベルトに例えられますが、口の中に機械のベルトがあるわけではありません。歯を作る組織で次々に歯が形成され、前方の歯が失われる流れが続くというたとえです。

歯を作り続ける組織を研究する

サメの歯の発生を調べた研究では、歯を生む上皮組織と、幹細胞に関係するSox2などの働きが研究されています。サメ肌の楯鱗と歯は関連した構造ですが、生え替わり方まで同じではありません。

2016年の研究は、口の歯の連続的な再生と、体表の楯鱗の増え方の違いを比較しました。「体中に歯があるから、全身の鱗が口と同じ周期で入れ替わる」と考えないことが大切です。

何日で替わるかは一つに決められない

自然史博物館は、失った歯が短期間で置き換わる例を紹介しています。ただし、生え替わる速度は種類や条件によって異なり、すべての歯が毎日まとめて新品になるわけではありません。

一生に使う歯の本数という大きな数字も、種、寿命、歯列数、交換の頻度に左右されます。数字を比べるときは、一度に口の中にある数なのか、一生に形成される数なのかを分けて読みましょう。

歯の形と交換を分けて見る

シロワニの細い歯、ネコザメの奥の平たい歯、メジロザメ類の切る歯など、役割に応じて形は異なります。どのように食べるかを示す形と、歯を失った後に補う仕組みは別の観察ポイントです。

化石として多くの歯が見つかる背景にも、一個体が何度も歯を落とす性質があります。歯が100本見つかったからサメが100尾いた、と直接数えられるわけではありません。歯の標本を眺めるだけでも、生きていたときの交換の仕組みを考えられます。

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参考資料

資料確認日:2026年10月10日。施設の記録は告知・資料の時点の情報です。

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