ハナグロザメ(Carcharhinus acronotus)は、鼻先に黒っぽい斑点がある細身のサメです。若い個体ほど斑点がはっきりしやすく、成長すると薄れることがあるため、名前どおりの黒い点が常に同じ濃さで見えるとは限りません。
基本データ
| 和名/英名 | ハナグロザメ/Blacknose shark |
|---|---|
| 学名 | Carcharhinus acronotus |
| 分類 | メジロザメ目・メジロザメ科 |
| 分布 | 米国ノースカロライナ州からブラジル南部などの西部大西洋 |
| 大きさ | 成体の目安は全長約125cm。最大記録約200cm TL |
| 生息環境 | 沿岸の大陸棚。砂底・貝殻底・サンゴ礁周辺 |
| 食性 | 小魚を中心に、タコなども利用 |
| 繁殖 | 胎盤をもつ胎生。複数の仔を産む |
鼻の点だけではなく、背びれも見る
鼻先の下側にある暗色斑が、英名Blacknoseの由来となる特徴です。若魚では目立ちますが、成体ではぼやける場合があるので、黒い点が薄い写真を別種と即断しないようにします。
第一背びれは胸びれの後ろ端付近から始まり、背びれの間の隆起はありません。大きめの目と細い体も比較に使えます。同じメジロザメ属の写真を並べるときは、撮影角度をそろえるとひれの位置がわかりやすくなります。
ハナザメやカマストガリザメとは別種
ハナザメC. brevipinnaやカマストガリザメC. limbatusとは名前が似ても別種です。「鼻」や「黒いひれ」に関係する名前だけを検索すると、異なるサメの画像が混ざることがあります。
ハナグロザメの主な分布は西部大西洋です。日本で付けられた和名があることと、日本沿岸に普通に生息することは同じではありません。博物館の海外産標本も、日本に分布する証拠とは分けて扱います。
小魚を追い、大きなサメに食べられる
小魚を食べる一方で、より大型のサメに捕食されます。サメが食物網の中で常に最上位にいるわけではないことがわかる例です。成熟する年齢や寿命は調査した地域で異なり、一つの数字で全個体を表すことはできません。
母体内で胎盤を通じて育つ胎生で、FishBaseには一度に3〜6尾の仔という記録があります。小型でも卵殻を海底へ産む種類ではありません。
危険性と展示の情報
Florida Museumでは人への脅威は小さいと説明されていますが、ダイバーに接近されると背を丸めるような姿勢が報告されています。この姿勢を見せた動物へ、さらに近づくことは避けます。
神奈川県立生命の星・地球博物館には本種の標本記録があります。今回の確認範囲では国内の現行の生体展示は確定できませんでした。標本や写真を見た際は鼻先の斑点に加え、個体の成長段階や採集地も合わせて読むと理解が深まります。
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参考資料
資料確認日:2026年10月10日。施設の記録は告知・資料の時点の情報です。


