スポッテッドウォビゴング|輪の模様で岩場に溶け込むオーストラリアのサメ

スポッテッドウォビゴング(Orectolobus maculatus)は、輪のような淡い模様と、顔の周りに並ぶ皮弁が特徴のサメです。日本のオオセに近い仲間ですが、本種の確かな分布はオーストラリア周辺として扱われます。

基本データ

名称/英名 スポッテッドウォビゴング(英名のカナ表記)/Spotted wobbegong
学名 Orectolobus maculatus
分類 テンジクザメ目・オオセ科
分布 オーストラリア南部を中心に、西オーストラリアから南部クイーンズランド
大きさ 全長1.5〜1.8mほどの個体が多く、最大記録約320cm TL
環境 沿岸の岩礁、砂地、桟橋の下など
食性 魚類、カニやロブスター、タコなど
繁殖 母体内で卵黄を利用して育った仔を産む

斑点だけでなく、輪の形を探す

背面には暗い鞍状の模様があり、その上に明るいO字形の模様が重なります。平たい頭の縁に並ぶ皮弁は、体の輪郭を周囲の岩や海藻と紛らわせる外見を作っています。

同じオオセ科でも、アゴヒゲのように皮弁が目立つクモハダオオセとは姿が違います。日本のオオセO. japonicusも別種です。ウォビゴングという呼び名だけでは種が決まらず、模様と顔の輪郭、採集地を照合します。

昼の静けさと夜の捕食

日中に海底で休み、夜に活動することが知られています。近くへ来た魚などを捕らえる待ち伏せ型ですが、餌にゆっくり近づく行動も報告されており、完全に動かず暮らすわけではありません。

大きな口は魚や無脊椎動物を捕らえるためのものです。床の模様のように見えても野生の捕食者なので、踏んだり、口の前へ手足を出したりしないようにします。実際に、接触や刺激に伴う咬傷が知られています。

大きさと繁殖の古い資料を読む

以前は小型の近縁種が同種に含められた例があり、古い成熟サイズには注意が必要です。Florida Museumはその点を説明したうえで、通常よく見られる大きさと最大記録を区別しています。

繁殖は胎盤をもたない胎生です。多数の仔を産む記録がありますが、出産数が多いから毎年急速に増えると単純にはいえません。成熟までの時間や繁殖周期も関係します。

日本のオオセ展示を本種の記録にしない

FishBaseでは、日本や南シナ海からの本種の記録は確認が必要とされています。そのため、日本の近海で普通に見られるオオセとして本種を紹介しません。

飼育下の行動に関する記述はあるものの、今回の資料から国内の現行の展示施設は確定できませんでした。展示札にSpotted wobbegongとあっても、訪問前には学名と最新の展示情報を確認してください。海底で休む姿は、上から見た模様だけでなく、横から見た大きな口も観察の見どころです。

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参考資料

資料確認日:2026年10月10日。施設の記録は告知・資料の時点の情報です。

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