ホーンシャーク(Heterodontus francisci)は、2枚の背びれの前にある棘と、丸い頭に並ぶ小さな暗色斑点が特徴のサメです。北米西岸の海底で暮らし、昼間は岩陰で休み、夜に餌を探します。
基本データ
| 名称/英名 | ホーンシャーク/Horn shark |
|---|---|
| 学名 | Heterodontus francisci |
| 分類 | ネコザメ目・ネコザメ科 |
| 分布 | カリフォルニア中部からカリフォルニア湾にかけて |
| 大きさ | 全長約1m、最大約1.2m TLの記録 |
| 環境 | 岩礁、海藻の多い海底、岩の隙間など |
| 食性 | ウニ、貝、カニなどの底生動物 |
| 繁殖 | 卵生。らせん状のひだをもつ卵殻を岩の隙間などに置く |
名前のホーンは背びれの棘
頭の上から角が生えるサメではありません。背びれは2枚あり、その前にそれぞれ棘があります。目の上には隆起があり、丸い鼻先と合わせて独特な顔つきに見えます。
ポートジャクソンシャークの大きなハーネス状の帯や、シマネコザメの細い縞とは違い、ホーンシャークでは小さな暗色の斑点が比較の手がかりになります。棘の有無だけではネコザメ科の種を分けられません。
海底を利用する夜の食事
カブリロ海洋水族館の種紹介では、昼に岩陰で過ごし、暗くなると餌を探す暮らしが解説されています。胸びれなどを使って海底を移動する姿もあり、常に広い外洋を泳ぐサメとは行動が異なります。
口の奥には硬い餌を砕く歯があり、ウニや貝、甲殻類などを食べます。食べ物は成長や場所によって変わるため、どの個体もウニだけを食べるという意味ではありません。丸い顔でも、咬む力を軽く見て触れることは避けます。
らせん状の卵を産む
雌は特徴的ならせん状の卵を産み、岩の隙間などに残します。長い巻きひげで海藻にからむタイプとは異なり、卵殻の形自体が周囲の環境との関係を考える手がかりになります。
アクアワールド大洗が参加したネコザメ科の比較研究では、ホーンシャークの卵殻は巻きひげがなく、幅の広いひだをもつタイプとして整理されています。同じ「ドリル形の卵」に見えても、巻きひげとひだを分けて見ると種ごとの差がわかります。
水族館で見るときの注目点
アクアワールド大洗には学名と分類を付した種紹介があります。米国シェッド水族館も公式ページでOceans展示のホーンシャークを案内しています。展示の入れ替えがあるため、訪問前には各館の最新案内を確認してください。
水槽では棘の位置、目の上の隆起、斑点、休む姿勢を観察できます。人を追うような習性で知られる種ではありませんが、触って刺激すれば咬まれる可能性はあり、棘にも注意が必要です。野生個体との距離は保ちましょう。
関連する図鑑・コラム
参考資料
- FishBase:Heterodontus francisci — 分類・分布・全長・繁殖の種別記録
- アクアワールド大洗:ホーンシャーク — 名称・分類の照合
- Cabrillo Marine Aquarium:Horn shark — 分布・夜行性・食性・大きさ
- Shedd Aquarium:Horn shark — 飼育紹介・卵・食性
- アクアワールド大洗:卵殻の共同研究 — 巻きひげがない幅広いひだの卵殻
資料確認日:2026年10月4日。展示情報は記載した告知・資料の時点に基づきます。


